週刊GIGマガジン

2016年11月号 vol.34

編集後記(11/24)

2016年11月24日 15:35 by showky
2016年11月24日 15:35 by showky
 僕の音楽遍歴はけっこう理想的な進化をしていて、工場のAMラジオから流れるヒット歌謡から始まり、フォークソング、ニューミュージック、ロック、パンク、洋楽と、まあ年相応の成長を続けてきたのね。そして高校を卒業し、浪人の真只中だったある日、弟が友達から分厚いレコードボックスを借りてきて、どれどれと手にしたタイトルは「BEATLES BOX」。何枚組だったかは忘れたけど、ビートルズの"ほぼ”全曲が年代順に並べられており、彼らの約10年の活動を、3時間あまりで体験することができたのです。
 初期の頃のナンバーは、小さい頃に「アニメ・ザ・ビートルズ」(もちろんUHFチャンネルでやっていた再放送)でよく耳にしていたので、お!これも聞き覚えがあるぞ!、とか言いながら楽しく聴き進んで。もちろん、中にはピンとこない曲もあったりはしたよ。
 やがて中期にさしかかる頃から、何やら胸がざわざわし始める。なんなんだ、この曲は。どうもおかしい。こんな感じの曲は、今まで聴いたことがないぞ。このコード進行は、いったいどうなってるんだ。
 そして流れてきたのが「A Day In The Life(アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」収録)。ちょっと、この曲を聴いた時の衝撃は、簡単には説明できない。こんなことが許されるのか。音楽というものは、こんなことまでできるのか。
 翌日、本屋でビートルズの楽譜を買ってきて、さっそくギターで弾いてみた。

 僕は、高校1年の頃から曲を作り始めてて、ライブでも歌ったりもしたけど、その日以来、とにかくそれまでの曲は一切がっさい捨てることにし、生まれ変わったつもりで猛然と曲づくりに燃え始めたのよ。この謎を解かなきゃ。このさい、受験勉強なんかどうだっていいや。

 「人生を変えた、この1曲」っていうのはよくあるテーマだけど、僕の音楽人生は、確かに「あの日」、大きく加速度を上げた。それは決して、自分の曲にどれだけビートルズ的な要素を叩き込むか、といった技術的なことではないよ。もっと何か、「音楽に取り組む姿勢」というのを見せつけられたんだな。
 "曲を作る”というのは、こんなにも自由で刺激的で、論理的で美しく面白いんだ。僕はジョンとポールから、そういうメッセージを受け取ったのです。

 その後、受験の方はどうなったかは、この際、気にとめないで。 僕はともかくこうして今も、せっせせっせと曲を作っては、自分で歌ったり誰かに歌ってもらったりしています。ジョンはいなくなったけど、ポールはまだまだ相変わらず、ハッとさせる曲を生み出してるんだから、オレもまだまだ手は抜けないぜ。つい最近もまだいい曲ができてしまった。期待してくれていいよ。

冴沢鐘己

・11月26日(土)京都 梅小路公園 緑の館1Fイベント室「京都から未来を語るシンポジウム〜文化・教育・経済の進む道」
文化の発信地京都より、文化、教育、経済の分野で独自の活動をし、啓蒙活動や後進の育成などに力を注ぐ3名の方による講演と、ゲストや地元の学生を交えたパネルディスカッションで、活発に楽しく現在と未来を語り合います
開催日時:平成28年11月26日(土)
開場12時 開演:13時
主催:fm GIG
○講師
鈴木和宏(鈴木和宏税理士事務所所長)、森 日和(和作法講師、禮のこと教室主宰)、秋人
○コーディネイター
冴沢鐘己(fm GIG代表)
○司会
曽我未知子(fm GIG)
○ゲストパネラー
相原 瞳(京都つくば開成高等学校教諭)、伴英将、安部美香、BBガールズ、籾井優里奈
伊藤直輝、あきっすん、西村美紀
チケット:2,000円 (大学生1,000円、高校生以下 無料)
※17時より緑の館1F 京野菜レストランにて特別交流会を開催します。
 参加費:4,000円(京野菜料理コース・飲み放題付)

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