週刊GIGマガジン

2016年06月号 vol.11

『マンティー・チダのオリンピック競技を100倍知ってみよう!』〜第9回【サッカー】その3(”マイアミの奇跡”はフロックではなかったシドニー五輪の躍進)〜

2016年06月14日 01:07 by manty_chida
2016年06月14日 01:07 by manty_chida

 皆様、こんにちは。6月も中盤になりました。関東から西は、梅雨入り宣言が発表されました。これからはしばらく変わりやすい天気になりそうですね。

 さて前回は、マイアミの奇跡についてお届けしました。ブラジルに予選で勝利し、決勝トーナメントには行けなかったものの、世界の舞台で戦えるという自信は、4年後のシドニー五輪で成果として表れました。

 シドニー五輪の日本代表は、前回のアトランタ五輪にも出場しました中田英寿を中心にチームが作られました。監督は、後のワールドカップ日韓大会でも監督を務めたフィリップ・トルシエでした。トルシエジャパンといえば、フラット3”という言葉を思い出しますね。ゴールキーパー前のディフェンスラインで、ディフェンダーを3人横に並べて一体に動いていく戦術。森岡キャプテンをセンターに、松田、中田浩二サイドに並んでいたことを思い出します。中田英寿はA代表でも中心的な存在となり、イタリアセリアAの強豪ASローマにも所属していました。当時のASローマはイタリア代表のトッティーがトップ下のレギュラーでしたので、中田英寿は本来のポジションではないボランチでの起用が多くなります。私見ながら、この頃のボランチ起用で、後の中田のプレーに幅が出たのではないかと思います。

 そのシドニー五輪ですが、アトランタ五輪と同じく日本はブラジルとグループリーグで同組になりました。グループリーグの初戦の南アフリカには、高原の2ゴールで勝利し、2戦目のスロバキア戦は、中田英寿と稲本のゴールで勝利し、ブラジルとの戦いに挑みます。開始早々、キャプテンのアレックスにゴールを決められ、それが決勝点となり、マイアミの奇跡の再現には至りませんでしたが、ブラジルと共に決勝トーナメント進出を決めました。準々決勝は、アメリカとの一戦でした。柳沢と高原がゴールしたものの、2-2の同点でPK戦へ。日本は5人の中で中田英寿がPKを外したのに対し、アメリカは5人全員が決めてアメリカが勝利し、準決勝へ。日本は敗れました。金メダルはカメルーンが獲得し、前回のアトランタ五輪に続き、アフリカ勢の躍進が印象付けられました。

 日本は決勝トーナメントで敗れましたが、後のワールドカップ日韓大会に向けての大きな弾みとなりました。この躍進で日本国内でもサッカーが認知され始めた時期でもありました。どんなスポーツでも世界のひのき舞台で結果を出すことは非常に大事なことだと思いましたね。それでは、また次回まで。

マンティー・チダ 

 


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