ハードルは高いほうがいいか低いほうがいいか。迷うところですな。
初対面の人に誰かが自分を紹介するときに「こいつ、めっちゃおもろいやつやねん」とか言われたら、おいおい、ハードルを上げるなよって突っ込むところよね。でも「こいつ、あんまりおもんないで」って言われたら、ちょっとムッとするのも人情。
「お前は○○高校は無理やから、△△高校にしとき」って中学の頃に言われたらグレかねないけど、だからと言って東大間違いなしとか言われてもプレッシャー。
 結局はケースバイケース。
 意外と忘れがちなのは、ハードルを設定する方も、たいていはわりと正当な価値判断で言ってるってことで、「お前ならやれる」って言われたら、それはそんな風に見えてるってことだし、「無理せんとき」みたいなことを言われたら、少なくともその人には"できるやつオーラ”が伝わってないと考えていいかと。
 話がややこしくなるのは、自分のハードルを自分で設定した時で、これを物の値段で例えてみると、例えば本の値段。いつのまに文庫本が800円とか1000円を超えるようになっちゃったのか。確か昔って300円かそこらで、コーヒーとかうどんとかとの比較で買うかどうか迷うものだったはずなのに。女の子で例えるなら、昔は気軽にお茶や定食屋に誘えた子が、いつのまにか万札が財布に無いと誘えなくなった、みたいな。いや、確かにバブルの頃なんかは誰しもが洒落たカフェバーでカクテルなんか飲んだりしたけど、もう時代は変わったんだし、王将でもいいやん、とかそんな感じ。
(見た目の)レベルとかランクを落としたら、なんかカッコ悪いとか思い出すと、どんどん息苦しくなってくるのよね。映画の入場料なんかも、小手先の割引デイなんかで複雑にするより、しれっと定額1000円にしてしまえば、きっといろいろ楽になるだろうにと思うのよ、僕は。JR運賃も、半額は無理でも全体に7割くらいにしてしまえー。やってやれないことはないぜ。
 先週に台湾に言った時に、現地の物価と人々の生活を見て、本当にそう思ったのね。どうも日本はまだまだバブルの頃のハードルに引きずられすぎなんじゃないかと。だから今話題の東京オリンピックのもろもろの費用も、あんな金額を平気で出して押し切れると思っちゃうんだろうね。
 ものの値段なら作り手側の事情があるだろうし、個人の評価や能力なら、それまでの自分の努力やかけたコストが全部わかるから、どうしてもこの値段、このハードルでって思ってしまうけど、かえってそれがいろいろ自分をがんじがらめにしてないかって、時々立ち止まって考えるのも大事。
 他人が決めたハードルでも、少なくともその人のことが信頼できるんなら、高かろうが低かろうが飛んでみるといいよ。それがきっと、自分を生まれ変わらせるきっかけになるよ。僕だって、カッコいいって言われたものだから、ついにギターを持たずに踊って歌えるようになっちゃったんだから。そしてらいろいろ発見ばかり。目から鱗さ。

冴沢鐘己

・9月11日(日)大阪 なんばアートヤードスタジオ「第6回ロージー祭り」
 14:00 open 14:30start charge¥2,000
※出演:冴沢鐘己、ヒロワ、ほっちきす、うさじゐ、河合まりこ、ちあき、そらねとまさ、SunMoonPackage、「悠」、グラたま、mari blue、冴沢鐘己、シャンプー藤原、亀井岳彦、吉村ビソー、VO/GO

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