4泊5日で台湾に行ってきました。今回の目的はライブとPV撮影。なんだかんだで今年で4回目、毎年来ている台北なので、ずいぶんと地理関係も頭に入ってきて、言葉の壁も気にせず移動も自由自在。
台湾の街の風景は、おそらくは築50年にはなるであろう建物があちこちに残っていて、しかも現役で人々が暮らしているので、まるで日本の昭和40年代あたりにタイムスリップしたみたい。路地裏、野良犬、屋台、夜市、ぶらぶらするおっちゃん、公設市場、リヤカー付き自転車、夜遅くまで飲み食い歩き語らう人々などなど。なんかものすごく懐かしい。
不思議なのは、古いからといって貧しい感じはしないし、スラムな雰囲気も全くないので怪しげな路地裏を歩いてても怖さとかはまったくないのね。屋台では饅頭の類だけでなく、鶏の頭や足、豚の足や尻尾、モツなどは言うに及ばず、魚やエビ、カニまで並んでて、どちらかといえば衛生には無頓着そうなのに、ハエや蚊といった虫はほとんどいないし、ゴミさえそんなに見かけないのです。ときどき臭豆腐の匂いが漂って、それはさすがに異国人には辛いけど、それ以外の異臭の類もほとんどしないよ。
もっと驚くのは、そんな時代の止まった街の中を縫うように超近代的なMTR(地下鉄)が張り巡っていて、駅の構内に入ると一気に未来に飛んだ気分。こと台北の鉄道網に限っては日本より進んでるといっても過言ではないかも。
物価は、地下鉄の初乗りが20元。日本円にして60円くらい。タクシー初乗りが200円ちょい(以下すべて日本円換算)。夜市の屋台だったり地元の人が入る大衆食堂に入ると、麺やご飯ものなど1食がやはり200円いかない程度。お腹いっぱいあれこれ食べても500円に届かないくらい。
吉野家やココ壱、やよい軒やくら寿司、マクドナルドにスタバなどなど日本や世界のチェーン店もあちこちにあって、それらの値段設定は日本よりちょい高いくらい。現地の食べ物より2倍くらい高いのかな。観光客が入るような、現地のちょっと高そうな台湾料理店の値段設定も同じくらい。
単純に考えるとそれはいわゆる貧富の差や社会の格差なんかに繋がるんだろうけど、不思議とそんな感じもしないのね。古くて汚れてはいても、しっかり現役でバイタリティーがいっぱい。ほんとに昭和の古き良き日本の下町ドラマのような楽天な活気、それが僕の台湾の印象。
4年前、初めて台湾に来た時、桃園空港から台北へ向かう高速バスは、日本でははるか昔に見かけなくなったとてもとても古い型だったけど、今年のは最新になっててスマホ充電用のUSBの差し口まであったよ。これからどれくらいのスピードで街が近代化していくかはわからないけど、きっと台湾なら絶妙のバランスで古いものと新しいものを共存させてくれる気がするのね。
日本では昭和の香りのものを探すのがだんだん難しくなるけど、昭和好きの方はぜひ台湾に足を運んでぶらぶら街を歩いてみてください。チャチなテーマパークよりもずっと楽しめるはず。
TIME FOR LOVEのジャケット写真やPVの舞台が台湾なのも、偶然じゃなくて必然の出会いなのよね、きっと。
冴沢鐘己
・9月4日(日)愛知県大府市 げんきの郷「音楽で心に虹の架け橋を」
出演:冴沢鐘己、山下圭志、松浦秀人ほか
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