週刊GIGマガジン

2016年08月号 vol.19

編集後記(8/9)

2016年08月09日 23:26 by showky
 もし今タイムマシンが目の前にあって、過去か未来どっちかにだけ行けるとしたら、どっちを選びますか?実際そんな質問をつい最近されたんだけど、飲み会の席なんかで取り上げると盛り上がりそうなテーマよね。
 未来っていっても、20年後と100年後とでは見たいものがだいぶ違ってて、まあ20年後くらいなら、今の自分の周りにいる家族や友人、街の風景がどうなってるかを予想しながらその変化を楽しめるのかな。100年後となると、もうさっぱり予想はつかないから、それこそ宇宙の果てを見るようなドキドキ感があるかも。そもそも日本や地球が残っているのかもわからないしね。
 一方、過去に翻って20年前なら1996年。SPEEDが出てきたあたり。30代の皆さんには懐かしさのど真ん中で、僕の世代だとほんの昨日みたいなもん。50年前で1966年。「ウルトラマン」が始まってビートルズが来日した年。「三丁目の夕陽」や「パッチギ」の頃で、僕のちょっと上の世代にとってはきっととっても懐かしい時代。
 100年前となると1916年で、第一次世界大戦のど真ん中。アガサ・クリスティが処女作「スタイルズ荘の怪事件」を発表した年で、その頃の日本は大正時代華やかなりし頃。ちなみに"じっちゃん”こと金田一耕助が生まれたのが1913年で作者の横溝正史は1902年生まれ。森鴎外が「高瀬舟」を書いたのもこの1916年。
 さらに200年前の1816年となると江戸時代の末期。松平定信の頃。ちなみに世界最初の推理小説「モルグ街の殺人」が発表されたのはそのちょっと後の1841年。シャーロック・ホームズが活躍するのが1885年あたりから。日本では幕末の志士が暴れてる頃。
 なぜいちいち推理小説を引き合いに出すのかというと、いわゆる純文学はその時代の空気を描くのが主たる価値でもあるので、例えば「高瀬川」でも「それから」でも、あるいは「赤と黒」でも「カラマーゾフの兄弟」でも、"その時代の物語”として読んでしまうのね。描かれる人間の本質は現代とは変わらなくても、やはりどこか「時代劇」を見るような感覚になる。
 でも推理小説のような活劇はプロットとストーリーテリングが命だから、舞台設定はあくまでも背景として純粋にドラマを追うあまり、それがいつの時代の話か、割とどうでもよくなってきて、だからホームズなんかも大きくアレンジされながら何度もリメイクされるのね。金田一耕助が現代の日本で活躍しててもさほど違和感はない、みたいな。
 洋邦問わず時代劇や大河ドラマを見ると、どんなに面白くてもその時代には行きたくないなあと思うけど、そこにホームズがいるなら19世紀のロンドンに行ってみたいし、金田一耕助がいるなら戦後の退廃と華やかな大正ロマンの日本を見たいし、科学特捜隊がいるなら高度経済成長を迎えるキラキラした60年代の日本を見てみたい。
 なので冒頭の質問。僕ならタイムマシンで過去に戻ってみたい。さらに叶うなら、100年後の世界の人をわくわくさせるようなものを生み出して、そいつを未来に送り込みたいと思うのです。

冴沢鐘己
・8月13日(土)京都 ゼスト御池「わくわくシティーパーク」
出演:TIME FOR LOVE、BBガールズ、籾井優里奈、安部美香、あきっすん、山下圭志、西村美紀、曽我未知子、伊藤直輝、如月凛、久保翔子ほか


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