週刊GIGマガジン

2016年10月号 vol.29

編集後記(10/19)

2016年10月19日 15:34 by showky
2016年10月19日 15:34 by showky
 死ぬまでにやりたいこととか行きたいところとか見たいものとか、酒の席や会話の話題が途切れたときにもってこいのネタのひとつよね。すべてやり尽くして何の悔いもなく死ねたら、それは本当に最高の人生だけど、なかなかそうはいかないのは誰もが承知。
 最近では、fm GIGで「フリーマントルドクター」という番組を担当しているひろかずまさんが、なんと熱帯アマゾンの奥地まで行ってらっしゃって、秘境の原住民の村にホームステイ(!)されてます。とにかく緑の色が濃く、虫が多いというよりむしろ虫のテリトリーにお邪魔しているような感じだそうな。想像を絶するぜ。他にも、フィンランドに行った子とかマチュピチュに行った人とかウユニ湖に行ったやつとか、小さい日本からは計り知れない未知の世界に足を踏み入れた人は、けっこう周りにいるのよね。そういうオレだって、イタリアのアルベロベッロという街に行って、4,000人の前で歌ったぜ。
 どっかに行くだけじゃなくて、例えばバンジージャンプとかスカイダイビングとか、死ぬまでにやっておきたい。それで死んじゃうかもしれないけど、とりあえずやっておきたい。ハンググライダーの体験はしたことがあって、ほんの4mほどふわりと浮かんだだけだけど、それでもあの感覚は素敵。詳しく話を聞くと、けっこう年をとってからでもやれるらしいのね。いいこと聞いた。それならもうちょっといろんなことがひと段落ついたら、やるぞ。京都から名古屋あたりまで風に乗って飛んでいくぞ。ところで、ひと段落はいつつくんだ?
 いつどこで何ができるかなんて、どれだけ計画を立てて準備をしてても実現するわけではないのよね。ある時、突然背中を押されるのです。やってみなよ、行ってみなよ、って。いやいや、今の自分にはまだまだ無理!なんて首を横に振る前に、ちょっと考えてみよう。生まれたての子どもが、母乳から離乳食に変わる時、そして普通のご飯を食べ始める時、自分で「そろそろ離乳食はやめて、ご飯とおかずにしてくれないかな」って言わないよね。ちゃんとお母さんやおばあちゃんが判断してくれるのです。
 結局、自分で自分の背中は押せないので、あるラインを超えた時に、そこにいる人たちや環境が背中を押してくれるのです。飛んでごらんて。自分の周りを見渡して、信頼できる人に囲まれているなら、身をまかせるのがよろし。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。
 先週から今週にかけてはものすごく濃密な日々で、京都から和歌山に名古屋、大阪とイベントやら打ち合わせやらで飛び回って、あれよあれよとテレビの収録。目の前の景色が次から次へと変わる中で、感じたことを形にして、それがまた新しい流れを生み出して、自分たちが、もしかしたらもう新しいステップに踏み出してるんじゃないかと感じてみたり。背中を押されるままに気がついたら信号を渡って隣町に来てしまった、みたいな。
 だからと言ってすぐに風景は変わらないけど、街が変われば景色も変わるように、自分が動けば人生はどんどん前に進むのです。
 そんなことを感じながら、今日もまたギターを抱えて遠い街へ。ひと段落着く前にふわりとハンググライダーで遠いところまで飛んでたらいいな。僕が飛べたら、君も飛べるから、心配するな。

冴沢鐘己

・10月22日(土)京都河原町 京都酒場RESTA「純喫茶パームトーン」
12時から17時まで、BBガールズ、曽我未知子、あきっすん、伊藤直輝がおもてなしします。

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