今回の都知事選でも、やはり開票が始まってすぐに小池さんに当確が出て、いったいそれはどんな理屈でそうなってるんだろうと、不思議よね。
もちろんあれは、投票を終えて出てくる人の出口調査で、統計学をもとに算出されてるわけだけど、合計で一千万票近くある投票を数千程度の調査で割り出してるのだから、それだけ聞くと、大丈夫かと怪しむのも当然。もちろん選挙期間中の予想もそうだし、テレビの視聴率もそんな感じで、ほんの数パーセントのサンプルだけで、言わば人の人生を左右するような数字を割り出してるのですね。
そしてそれがまた不思議なことに実際の結果とほぼ同じだったりするのだから、それだったらもう、選挙もその方式で無作為に選んだ数千人くらいの人だけに投票してもらったら経費もうんと安くなるし、いいやんと思うけど、ま、絶対にそんな風になりませんな。そこが人間の面白いところで、例えばドラフト会議みたいなクジを引くときも、最初に引こうが最後に引こうが確率的にはまったく同じなんだけど、なんか気持ち悪いから、クジを引く順番を決めるクジを引いたりするのよね。例え無意味とわかってても、そこはそれ。
さらに言うと、もっと身も蓋もない持論が僕にはあって。
"勝負は、勝負の始まった時にすでに決着はついている”のです。あ、八百長とかそんな意味ではないよ。
ボクシングを例にとっても、ゴングが鳴ってからの15ラウンドで勝負は決まるのではなく、ゴングが鳴るまでの、何日も何年も前から積み重ねてきたことがすでに実力の差となってその日を迎えているので、だからほとんど大番狂わせは起きず、最初に"なんとなくこっちが勝ちそう”という印象を与えた方が勝つのです。
今回の都知事選でも、まあみんなだいたい僕と同じように「小池さんが勝つなあ」と思ってて、実際にその通りになったんじゃないですか。鳥越さんのファンには申し訳ないけど。
それは単に見た目の印象とか、ちょっとした失言や過去の失態なんかのせいではなく、おそらく小池さんは何年も前から、自分は何らかの形で何かの長になるのだと（おそらく本気で総理大臣を狙ってる）着々と勉強し経験を積み上げ、このチャンスに賭けたのに対して、増田さんにしても鳥越さんも、いかにも急な話みたいにふわっと出てきた感じが満載すぎ。3人が並んだ瞬間にその"エネルギー”の差は出てきてしまうから、そこからの流れはちょっとやそっとの努力や作戦ではもう覆せないのです。
僕に言わせれば、選挙告示日に候補者を並んで立たせて、そのまますぐに投票にしてしまっても、結果はさほど変わらないと思うのよね。かと言って、それが実現しても僕は何の責任も取らないけど。実現しないか。むしろ人は純粋な勝ち負けより、直接殴り合う姿を見て楽しんでるわけだから、ある意味試合が長く続く方が楽しいのよね。
はたしてアメリカ大統領はどうなりますかね。僕は○○○が勝つと思うな。
冴沢鐘己
・8月13日（土）京都 ゼスト御池「わくわくシティーパーク」
出演：TIME FOR LOVE、BBガールズ、籾井優里奈、安部美香、あきっすん、山下圭志、西村美紀、曽我未知子、伊藤直輝、如月凛、久保翔子ほか
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